3日にJ1連覇を決めた川崎フロンターレが、7日のサガン鳥栖戦で1-3と大敗した。シーズン2敗目で、今季リーグ戦では初の3失点だった。

先発したDF車屋は、立ち上がりの失点をふまえて「集中して試合に入らないといけないとみんな思っていたけど、どこかで緩みがあったのかもしれない」と話した。先発を5人入れ替えた鬼木監督は、「新しく入った選手のパワーを前日練習で感じて、期待して送り出した。(先発を)代えるタイミングが今だったのかどうか。一番パワーを出せるタイミングだと思ったけど、持っていき方が自分のところでもうひとつ足りなかったかな」と反省を口にした。

優勝決定直後の試合は、難しいのか? 現行の「18チーム1ステージ制」となった、05年以降のJ1リーグ戦を振り返ってみた。

 

◆優勝決定直後の試合◆

05年 ※最終節でV決定

06年 ※最終節でV決定

07年 ※最終節でV決定

08年 ※最終節でV決定

09年 ※最終節でV決定

10年 ★名古屋0-1東京(敗戦)

11年 ※最終節でV決定

12年 神戸0-1広島★(勝利)

13年 ※最終節でV決定

14年 ※最終節でV決定

15年 ※2ステージ制

16年 ※2ステージ制

17年 ※最終節でV決定

18年 東京0-2川崎F★(勝利)

19年 ※最終節でV決定

20年 清水2-2川崎F★(引き分け)

21年 鳥栖3-1川崎F★(敗戦)

 

※★は優勝チーム、カッコ内は優勝チームの結果

 

結果は「2勝1分け2敗」。五分だった上に、最終節で優勝が決まった試合が多く、あまり参考にならなかった。

ただ、これを調べてあらためて気がついた。年を追うごとに「最終節でのV決定」が少なくなっている。05年は最終節で5チームに優勝の可能性がある大混戦だった。首位に立っていたチームが終盤戦で失速して、最終節で勢いある他のチームに抜かれた年も何度もあった。

昨季、今季と、川崎Fはシーズンを通して首位に立ち続け、4試合を残しての最速優勝を決めた。群を抜いた強さには心から敬意を表したい一方で、その最強王者を脅かす存在がJリーグのレベルアップには必要だとも思う。あの頃のような、最終節での大逆転ドラマもまた見たい。【杉山理紗】