初のJ1、サイドバック(SB)に転向して3年目-。

セレッソ大阪に加入したDF毎熊晟矢(まいくま・せいや=24)が、定位置奪取へ猛アピールを続ける。東福岡高から桃山学院大へ進み、20年にJ2長崎入り。プロ1年目に、当時長崎を率いた元日本代表コーチの手倉森誠監督にFWからSBにコンバートされると、いきなりレギュラーをつかんだ。1年目リーグ36試合、2年目38試合に出場し、昨オフにC大阪からのオファーを勝ち取った。

宮崎キャンプ中の3日、リモート取材に応じた毎熊は強い決意を明かした。

「J1挑戦1年目で、すごい選手が同じポジションにいますけど、僕は負けず嫌い。どんな相手だろうと負けたくないです。スタメンを奪う気持ちでやっています」

定位置を争うのは昨季、34試合に出場し不動の存在になっているDF松田陸だ。ハードルは高いが「(松田は)常に前を向いてボールをもらって、遠くを見ている。ポジショニングもいいし、技術も高い。失わずにビルドアップもできる。(松田を)見ながら、学んでいます」と相手を観察しながら、長所を盗み取ろうとしている。

理想像がある。ドイツの強豪シャルケで、欧州チャンピオンズリーグでも活躍した元日本代表DFの内田篤人氏だ。

「内田選手みたいなプレーをしたいというのを頭に置きながらやってきた。いろんな選手を見ながら、自分にできそうなことを試している」

プロ3年目。とんとん拍子でここまで駆け上がってきた。

「(SBに)コンバートされた際、自分ではできた感触がなかったけど、(当時の手倉森監督に)出て行くタイミングがいいと言われた。その言葉を信じてやっています。考えすぎで自分の良さを消してしまうこともあるので、考えすぎないようにやっていきたい」

まずは開幕横浜戦(19日、アウェー)のメンバー入り、そしてレギュラー定着へと努力を重ねる。