Jリーグは30年目を迎え、J1の関西勢はガンバ大阪、セレッソ大阪、ヴィッセル神戸に、12年ぶりに京都が復帰して計4クラブとなった。片野坂知宏新監督(50)を迎えたG大阪は、19日にホームで鹿島と開幕となる。例年スロースターターのG大阪にとって、ホーム開幕戦としては11年ぶりの勝利を狙う。

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7年ぶりに古巣復帰したG大阪片野坂監督が、記念すべき初陣を迎える。18日に取材対応し「ホームで迎えられる喜び、ドキドキ感、いろんな感情はあるが、楽しみな部分が大きい」と胸の内を語った。

G大阪は15年度の天皇杯優勝を最後に6年間、タイトルから遠ざかる。「強いガンバを取り戻したい」と、6年間指揮した大分を退任して大阪に戻ってきた。

大分は昨季でJ2降格となるが、天皇杯ではクラブ初の準優勝。最終ラインからボールをつなぎ、ゴールを目指す。一方でタレントそろいのG大阪では型にはまった指導はせず、個性を優先した多様なスタイルを築く。昨季多用したFWパトリックへのロングボール攻撃も作戦の1つだ。

「我々はチャレンジャー精神を持って、開幕から戦っていくことが大事」という指揮官は、鹿島戦は「(相撲のように)がっぷりよつがいいのか、猫だましをした方がいいのか。舞の海関みたいに距離を取って駆け引きをした方がいいのか。いろんな駆け引きはある」と、相手への揺さぶりも忘れない。

沖縄キャンプを終えた1月下旬、新型コロナウイルスの陽性判定が12人(選手9人、スタッフ3人)に出た。苦難の船出には違いないが、11年以来のホーム開幕勝利へ、片野坂ガンバが臨む。【横田和幸】