清水エスパルスユースが、開幕3連勝中だった静岡学園と1-1で引き分けた。今季初の連勝こそ逃したが、首位を走る相手と対し、勝ち点1を獲得。今季就任の沢登正朗監督(52)は「3連勝中で勢いもある静学を相手に、選手たちはよくやってくれた」と及第点を与えた。

0-0の後半29分。ゴール前でFW斉藤柚樹(ゆずき、18)が輝いた。右クロスに反応し、「ニアサイドに味方が入ったのを見て、自分は中央で止まって待った」。的確なポジション取りでフリーになり、豪快な右足ボレーを決めた。

現在のチームでは、背番号「10」のMF山田理矩(りく)副主将(17)が負傷離脱中。斉藤は「中心(選手)が抜け、自分が引っ張るという思いがあった」と、9日の第2節磐田U-18戦(1●2)後に代役を申し出た。この日はキャプテンマークを巻き、2戦連発の今季4点目を記録。有言実行のストライカーに、指揮官も「自覚が出てきたことが活躍につながっている」と目を細めた。

次節は来月1日、ホームで大津(熊本)と対する。斉藤は「個人的には得点王を狙っている。もっと、チャンスで確実に点を取れるようにならないといけない。チームを勝たせたい」。U-15日本代表歴をもつエースが、ゴールを量産する。【前田和哉】