J3テゲバジャーロ宮崎は21日、元日本代表FW工藤壮人(32)が亡くなったと公式SNSで伝えた。

工藤は、水頭症の手術を受け、様態が悪化したため集中治療室(ICU)で治療中だった。

同クラブは「14時50分に逝去いたしました。ここに生前のご厚誼を深く感謝するとともに、謹んでお知らせ申し上げます」と伝えた。

クラブの二村恵太社長は「私たちの大切な仲間である工藤壮人が息を引き取りました。工藤選手を応援するサポーターや関係各所の皆様から、多くの励ましのメッセージをいただいたこと、クラブを代表し、御礼申し上げます。工藤選手はJ1で活躍し、日本代表にも選ばれるなど、非常に実績がある選手です。それにも関わらず、驕りなどは一切なく、自分のことだけでなくチームメート、クラブ、そしてサポーターのことを大切にする素晴らしい姿勢の持ち主でした。クラブスローガン『真摯』をまさに体現してくれる存在でした。そのような選手のあまりにも早い逝去は、無念で残念でなりません。選手、スタッフ、クラブ一同はまだ気持ちの整理ができない状況もございますが、工藤選手が宮崎に、クラブに残してくれたものを大切に引き継ぎ、精進して参りたいと思います。そして、工藤選手が信頼してくれたクラブをより良いクラブにすることで、少しでも恩返しして参りたいと思っております。工藤選手、テゲバジャーロ宮崎に来てくれて、力になってくれて、本当にありがとうございました」とコメントを発表した。

なお、葬儀等の対応については未定で、クラブから、改めて報告される。

◆工藤壮人(くどう・まさと)1990年(平2)5月6日生まれ、東京都出身。小学生時代から柏の下部組織で育ち、09年にトップ昇格し、Jデビュー。16年に米MLSバンクーバーへ移籍。17年に広島に加入しJ復帰。J1通算192試合60得点。19年はJ2山口で、その後オーストラリアでのプレーをへて、今季はJ3宮崎に在籍。日本代表では国際Aマッチ通算4試合2得点。177センチ、74キロ。

◆水頭症とは 頭蓋(ずがい)内に脳脊髄液がたまって脳を圧迫し、さまざまな症状を引き起こしてしまう疾患で、急性の場合には生死にかかわる。なお、治療法は、髄液を抜く管を体に埋めこむ手術によって脳の機能を回復させる。