柏レイソルのネルシーニョ監督(72)が3日、リーグ最終節の湘南ベルマーレ戦(5日、三協F柏)を前にオンライン取材に応じた。10月31日に今季限りでの引退を発表し、湘南戦がラストマッチになるMF大谷秀和(37)への思いを語った。同時に、将来の柏監督就任に期待を寄せた。

柏一筋20年の大谷。ネルシーニョ監督は、前回指揮を執った09年からともに戦い、タイトルも獲得してきた。大谷は今季は手術した足首の回復に時間がかかり、リーグ戦出場は3試合45分間にとどまっている。

「彼とは(合計)11年近く仕事をしてきた。彼の良さは技術だけでなく、スペースの予測に非常にたけている。かつ、ボールを奪って前線につけるパスの精度は非常に高い。ピッチでは、経験と周囲からの信頼があり、リーダーとして欠かせない要素をすべて兼ね備えている。多大なる功績を残してくれた。選手として人として、私自身もリスペクトをしている」と大谷の選手人生をたたえた。

引退については「相当本人も悩んだと思うが、私自身はシューズを脱ぐ判断は正しいと思う」とした。

その上で「彼のように広い視野で全体を見ることができる、リーダーとしての資質を兼ね備えている選手が、将来、個人的にはレイソルの監督として引率していってほしい。彼には輝かしい将来が待っていると思う」と、将来的に指導者として柏を指揮することを期待していた。