古都・奈良に初のJクラブが誕生する。

奈良クラブがヴィアティン三重に1-0勝利。JFLで年間4位内+J参入を目指すJFLクラブの上位2位以内を確定し、Jクラブへの入会条件をすべてクリアした。今後は手続きをへて、正式に来季のJ3昇格が認められる。

記念すべき試合は劇的だった。0-0の膠着(こうちゃく)状態で引き分けかと思われた後半41分、MF山本宗太朗(26)がミドル弾をたたきこんだ。

「サイコーです! ボールが来たら打つと決めていた。全員でつかんだ勝利、昇格。ありがとうございます!!」

殊勲の男は喜びを爆発させた。

昨季から就任のスペイン人フリアン監督(33)は試合後のインタビューで「ナラケンニJクラブ、アリマース」とサポーターに向けて絶叫。「奈良県において歴史的なこと。達成できたことは誇りに思う」と話した。

奈良クラブは08年に矢部次郎・現GM(44)により創設。奈良の地域リーグからスタートし、関西1部リーグで2度優勝。15年度からJFLに昇格し、J3昇格を目指してきた。

◆JFLからJ3への昇格 最大2クラブ。J3クラブライセンスの交付を受け、JFLで4位以内かつJ参入を目指すクラブの中で上位2位以内。ホーム観客動員1試合平均2000人以上も条件。奈良クラブは10月23日にFWカズがいる鈴鹿戦で1万4202人を集めてクリア。この日も3579人が詰めかけた。