今大会2試合10得点の攻撃力を誇っていた履正社(大阪)が、1-1の末に突入したPK戦で敗れた。過去最高に並ぶベスト8には、1歩及ばなかった。

履正社は1点を追う後半20分、川崎フロンターレ入団が内定しているMF名願(みょうがん)斗哉(3年)が、個人技から右足で同点ゴールを決めた。

試合を通してほぼボールを支配し、佐野日大(栃木)の陣地でプレーしていた履正社。シュート数は5本だったが、好機の数は圧倒していた。しかし、勝ち越しはできなかった。

逆に後半2分、相手のロングスローからわずかなスキを突かれ、先制点を与えてしまった。与えたシュートはその1本だけだった。

PK戦では先行の履正社が、3人目のMF小田村優希(3年)だけが失敗し、4-5で悔しい敗退となった。

平野直樹監督(57)は「(PKを外した)小田村の責任ではなく、そこまで崩しきれなかったところが我々の課題」と、80分間で1得点に終わった攻撃面を敗因に挙げた。

この試合を含め、大会2得点の名願については、指揮官は「点を取るというのは、彼の持っている1つの才能。まだまだ先を見て、やってもらわないといけない」と、Jリーグでのさらなる成長を願った。

名願は「ただただ、悔しいしかない。このメンバーで(決勝まで)あと3試合やりたかった」と言いつつ、背番号10は「将来は日本代表に入ってワールドカップ(W杯)で優勝するという夢がある。そこに向けて、(川崎Fでは)1年目から開幕スタメンでやれるように頑張っていきたい」と再スタートを誓った。

4度目の出場で悲願の全国制覇を目指した履正社は、実力の片りんを見せつつも、13、14年度に記録したベスト8の前で力尽きた。

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