19大会連続19度目出場の藤枝順心(東海1位)が、3大会ぶり15度目出場の十文字(関東1位=東京)を1-0で下し、2大会ぶり6度目の頂点に立った。

0-0の後半23分、FW正野瑠菜(3年)が先制点。初戦の帝京長岡戦(4○0)以来となるエースの今大会3点目を守りきり、接戦を制した。これまで5度で常盤木学園(宮城)と並んでいた優勝回数は、単独最多となった。

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優勝を決めた藤枝順心の地元・藤枝市では、パブリックビューイングが行われ、市民や関係者ら約50人が歓喜に包まれた。声を出しての応援は控え、大型スクリーンに映るイレブンに向けて応援旗を振って試合を見守った。1-0で試合終了の瞬間を迎えると、会場のボルテージは最高潮に。参加者全員で万歳三唱が行われた。

先輩や後輩も喜びに浸った。同大会で初優勝した2006年に主将を務めたOG・杉山祐香さん(34)は「勝って当たり前のプレッシャーがある中、強い気持ちで勝ち切れたことはすごい。ベンチ外の選手の頑張りも画面から伝わってきた。優勝おめでとう」と白い歯を見せた。藤枝順心SCジュニアユースのMF白石璃胡(焼津小川中2年)は「順心らしいサッカーに刺激をもらいました。かっこよかったです」と、先輩たちの活躍に目を輝かせた。【山口昌久】

▽藤枝・北村市長 2年ぶり6回目の全国制覇を心からうれしく思います。サッカーのまち藤枝に、また新たな歴史が刻まれました。この快挙は、選手、監督、コーチをはじめ、市を挙げての市民の熱い応援で勝ち取ったものと、藤枝市全体で喜んでいます。藤枝順心高校の藤枝らしい、華麗なつなぐサッカーは、多くの人たちを魅了したはずです。女性が活躍するまちづくりを進める本市にとって、これが一つの起爆剤となり、さらに市全体の元気につながるものと考えます。