セレッソ大阪に12年半ぶりに復帰した元日本代表MF香川真司(33)が7日、大阪市内で行われたチーム練習に初合流した。実戦形式の練習では主にトップ下で起用され、ほぼフルメニューを消化。同じ元代表で主将MF清武弘嗣(33)と激しい定位置争いに挑むことになりそうだ。体調万全での再デビューを目指し、現状では18日の今季開幕新潟戦(ヨドコウ)は回避する可能性が高い。

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新生香川の心意気を示すかのような、約2時間の練習初日だった。「ピッチでアピールしないといけない。言ってしまえば、やったもん勝ち。(プロは)そういう世界」。3班に分かれた実戦メニューでは、控え組とはいえトップ下に君臨し、ほぼノーミスで攻撃を組み立てた。

時にインサイドハーフに位置を変更し、神村学園から入団したばかりの18歳MF大迫らに指示。10年6月以来のJリーグ、C大阪での活動に「不思議な感じ」と言いながら、存在感を示し続けた。

ベルギー1部シントトロイデンに所属していた昨年10月末を最後に公式戦から遠ざかり、同11月に左足首を手術。「痛みはなくなった。選手はけがなく、サッカーをするのは、改めてありがたいと感じる」。

得意のトップ下が主戦場になれば、注目は1学年下で親友の清武との定位置争いになる。清武が先発、反撃&逃げ切り役に香川という継投策もある。小菊監督は「(中盤の起用法は)選択肢が増えた」と、背番号8の加入を素直に喜ぶ。

3月に34歳を迎える香川は、一方で「シーズンは長い。いろんな(痛みなどの)変化がある。うまくコントロールして1日でも早く、いい状態を披露したい」と慎重な姿勢だ。体調は上がりきっておらず、指揮官も「100%の状態になってから」と、見切り発車はさせない。18日の開幕戦は回避の可能性が高い。

「大阪(のメディア)では野球が人気だと改めて感じた。文化の違い。負けじとサッカーも結果を残したい」という香川は、熱く、冷静に準備を進める。【横田和幸】

【C大阪】12年半ぶり復帰の香川真司が練習初合流 関西の野球人気に「サッカーも負けじと」>>