今季から1部に参入した静岡SSUボニータが、ホーム開幕戦を白星で飾れなかった。オルカ鴨川FCに1-2で惜敗。2戦を終えたチームの初勝利は次節に持ち越された。

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相手の空中戦に屈した。雨中の一戦は前半6分、右サイドからのクロスを頭で合わされ先制を許すと後半8分、右CKからヘディングを決められ0-2。相手ペースで試合が進む中、後半10分に前節のスフィーダ世田谷FC戦(1△1)でリーグ初得点を決めたFW山本心(18)を投入。疲れの見えはじめた相手DF陣にスピード勝負を仕掛け反撃に出た。

さらに後半31分から途中出場のFW森田和伽(21)がその1分後、山本の放ったシュートのこぼれ球を押し込んで1-2とした。「ファーストタッチでゴールを奪えてよかった。何とかして流れを変えたかった」と強調。得意の高速ドリブルで左サイドから切り込みシュートまで運んだ山本は「今日も緊張せずワクワクして試合に臨めた」。試合には敗れたが「まだ2試合。どんな形でも出場したら得点を重ねて、チームに貢献したい」と意気込んだ。

就任2年目の小川貴史監督(45)は「相手にやりたいことをやられてしまったが、後半は自分たちのプレーが表現できていた」と評価した。途中出場の若い選手の活躍には「競走原理が働いてチームにいい刺激を与えている」と語った。

これで1分け1敗。1部初勝利を目指すチームは次戦、アウェーで日体大SMG横浜と対する。この日、ゲームキャプテンを務めたDF塩沢優(27)は「最後まで諦めないプレーを次戦でも見せたい。しっかり準備していく」と前を向いた。【山口昌久】