セレッソ大阪が公式戦通算60度目の大阪ダービーをド派手な勝利で飾った。後半終了間際、FW加藤陸次樹(むつき、25)が今季2点目となる決勝ゴールを挙げたが、その約16秒間のカウンターの中で、地味にパスをつないだ選手たちも胸を張った。

自陣でカウンターの起点となり、最後も左クロスで決勝点をアシストしたDF山中亮輔(30)は「最後のクロスの質はこだわっていた。ムツキの動きも完璧だった。大事なダービーに勝つことができてよかった」。

ドリブルで前進し、山中にパスを出したU-20日本代表のFW北野颯太(18)は「相手も間延びしてきて、チャンスがあると思っていた。2人には感謝している」と、山中と加藤の両先輩に笑顔で頭を下げた。

北野に素早くパスを通したMF香川真司(34)は「2トップ(加藤、北野)になって、前線でいいプレスをかけてくれ、いいリズムになっていた。カウンターからいけるのかな、というにおいがあった」。

相手のクロスを山中がクリアした場面からカウンターは始まり、MF上門知樹(26)、香川、北野、再び山中、最後は加藤とつないだ。

後半は圧倒的に攻め込まれたC大阪だが、残り少ない時間に地味だが、正確でむだのないパスをつないだ結果がド派手な結末を生んだ。