昨年準優勝の藤枝明誠は7-1で静岡城北に快勝した。エースの遠野翔一(3年)が2得点を挙げるなど、攻撃陣が奮起して8強入りを決めた。浜名はPK戦でオイスカを振り切り、連覇を狙う磐田東はPK戦の末に静清に辛勝。この日でプレミアリーグ所属の静岡学園を含めたベスト8が出そろい、27日に準々決勝が行われる。

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県新人(1月)で19年ぶりに王者となった浜名が、オイスカ浜松国際をPK戦で下した。GK平出新之介(3年)が3人目を止め、4-3で迎えた5人目シュートの左コースを読み切って飛びつきセーブ。すぐ起き上がるとガッツポーズし、歓喜に沸くイレブンらと抱き合って勝利を喜んだ。西部地区大会の準々決勝で完封(2○0)した相手を返り討ちにし、平出は「PK戦に自信があった。止めた2本とも相手の動きを見て思いっきり飛んだ」と振り返った。

前後半で終始主導権を握った。しかし2回戦(14日、9○0富士見)のような試合展開に持ち込めなかった。放ったシュートは相手の計3本に対して12本。何度も決定機をつくってゴールを脅かしたが、決めきれなかった。内藤康貴監督(43)は「相手守備の頑張りをこじ開けられず、苦しかった」。最後の決定力について、距離感や精度が良くなかったと反省し、修正課題に挙げた。

次の準々決勝では、県新人の決勝(1○0)で撃破した昨年4強の静岡学園と対する。指揮官は「すごく楽しみ。自分たちがどのくらい成長したか、はかれるチャンス。しっかり準備して臨みたい」と気を引き締めた。【倉橋徹也】

○…清水桜が丘は序盤から堅守速攻で相手にプレッシャーをかけ、前半36分にMF沢野航大(3年)が右足で放ったロングシュートで先制。「2回戦に続けて自分の先制点で流れをつくれた」と白い歯を見せた。後半8分にはDF木村海惺(3年)が、右FKからゴール前に入った球を頭で合わせてチーム2点目。「キッカーと意思疎通をはかり、決めるだけだった」。チームは2019年に王者となって以降、2年連続で8強止まり。沢野は「そこを超えたい」と力を込めた。