好調山形が5連勝だ!モンテディオ山形はMFチアゴ・アウベス(26)の5戦連発となるヘッドで先制。

後半途中出場のFW加藤大樹(30)が同34、46分に2得点を挙げ、いわきFCとの「東北ダービー」に3-0の完勝。プレーオフ圏内に勝ち点4差とする11位に順位を上げた。

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小雨の中、集まった6千人あまりのサポーターが歓喜に沸いた。後半3分、またもやこの男が魅せた。右CKにDF熊本雄太(27)が反応。最後はアウベスが5戦連発かつ4戦連続先制ゴールとなるヘッドで押し込み、1-0。「CKは『自分が決めるぞ』という自信があるし、先制ゴールはチームにいい流れをもたらす」と笑顔を見せたが、「シーズン序盤で連敗を重ねたことを忘れてはいけない。これに満足せずに連勝を伸ばせるよう頑張っていきたい」と気を引き締めた。

3-0の快勝劇の仕上げは、後半から途中出場し、センターフォワードのポジションに入ったMF加藤が担った。後半34分、アウベスの左からのスルーパスに抜けだすと、いわきGK高木和徹(28)をかわし、右足でゴール。試合終了間際の同46分にはMF田中渉(22)の鋭いクロスにドンピシャで合わせこの日2点目。加藤は「1点目はチアゴからいいボールが来た。2点目は田中からのボールだったが、あのタイミングじゃないとゴールにはならなかった」と振り返り、FWでの2得点に「相手の背後を取るのがボクの持ち味。与えられたポジションで頑張るだけ」と意気込んだ。

チームはこれで5連勝。プレーオフ圏内の6位まで勝ち点4差に迫った。渡辺晋監督(49)は「非常に選手の成長を感じた試合。サポーターが、彼らの持つ熱量でいい空気感にしてくれている」と感謝した。次節は17日アウェー徳島ヴォルティス戦。前半戦最後の試合を6連勝で締めくくり、後半戦のさらなる飛躍につなげる【浦部歩】

○…いわき 前節ロアッソ熊本に0-4と大敗。前半は0-0で折り返したが、後半に3失点とこの日も守備が崩壊。これでリーグ戦は2連敗、4試合勝ち星がなく、21位の降格圏に沈んだまま。なかなか浮上のきっかけをつかめないチームに村主博正監督(46)は苦悩の表情で「後半の入りでセットプレーで得点されるなど、ゲームの進め方が課題。クロスからの失点が多いが、練習で反復してこれなら対応できるというものを自分たちが身に着けていくしかない」と語った。次節は18日、ホームでジェフユナイテッド市原・千葉と対戦。守備を立て直し、上昇のきっかけをつかむ。