J2清水エスパルスFW川本梨誉(りよ、22)が勝負のシーズンに挑む。18日は静岡市内での練習に参加。川本は実戦形式のメニューでキレのある動きを見せてアピールした。今季は期限付き移籍していた群馬から復帰。プロ5年目となるユース出身の生え抜きは「エスパルスに戻ってきた意味をプレーで証明しなければいけない」と強い決意を示した。

21年シーズンから3年間は武者修行の期間だった。岡山と群馬で3年間プレーし、J2で計95試合に出場。川本は「自分の中では自信をつけて帰ってきたと思っている」。移籍先で意識的に取り組んだのは局面での打開と守備の強度。満を持して戻ってきた今季は「3年分の思いをぶつけたい」と意気込む。

今季は川本を含めて、ユース出身選手が10人在籍。クラブの歴史を知る生え抜きの活躍がチーム全体の活性化にもつながるはずだ。昨年12月の東京VとのJ1昇格プレーオフ決勝は現地で観戦。目の前でJ1昇格を逃した悔しさを目に焼き付けた。「アカデミー出身の僕らがやらなければクラブはもっと大きくなっていかない。その色を出せるのも僕らだと思う」

本職はFWだが、サイドハーフなどの攻撃的なポジションを複数こなせる。「与えられたポジションで結果を残したい」と川本。クラブ愛をピッチで体現する。【神谷亮磨】