柏レイソルの井原正巳監督(56)が16日、開幕前の最後の試合となるJ2ジェフ千葉との「ちばぎんカップ」(18日、三協F柏)に向け、オンラインで取材に応じ「去年と変わった部分を感じ取ってもらう部分はあるかも」と進化に手応えを口にした。

昨年5月からネルシーニョ前監督に代わり監督に就任。残留争いの中で守備を整備し、8月以降は13試合で4勝2敗7分けと、負けない戦い方で勝ち点を積み上げ残留を果たした。天皇杯は準優勝。昨季の守備のベースに加え、今季はキャンプからボールを保持する新たな試みにも着手してきた。

井原監督は「去年の後半戦、我々が良かった部分は土台として今年もやっていく話はしている。守備の強度も継続し、攻撃も強みのカウンター部分も継続しつつ、新たに、もうちょっと自分たちでボールを持てる時間を増やそうと。昨季の課題だった得点力の部分も、いかに増やしていくかに取り組んできた」。

キャンプ期間中はメンバーを固定せず、だれが出ても同じ共通意識を持てるようにしてきたという。千葉との試合を前に「取り組んできたところを、サポーターの前で少しでも見せられれば。ゲームを見てもらって、去年と変わった部分を感じ取ってもらう部分はあるかもしれないので。そこは見てもらえればと思っています」と話した。

得点源で、アジア杯日本代表FW細谷真大(22)はAFCアジアカップ(アジア杯)を戦い終え、4日に帰国。約1週間のオフをはさみ、12日から合流した。指揮官は「他の代表選手から刺激受けて帰ってきてくれている。代表に定着するためにどうすべきかを含め、たくましくなった。考え方もより高みを目指す意識を感じるし、チームで結果を出したいという意気込みを感じている」と目を細めた。

細谷はキャンプを経験できず、短期間での練習で開幕を迎えるが、井原監督は「元々やってる選手がほとんどなので、そこは心配していない。コンディションの所を万全に戻してくれれば」と、代表活動でフル稼働のエースに期待を寄せた。【岩田千代巳】