昨季天皇杯覇者の川崎フロンターレが、J1王者のヴィッセル神戸を下し、21年以来の大会制覇を成し遂げた。

序盤は昨季からのメンバーをベースに戦った神戸が、前線からのプレスとFW大迫勇也(33)をターゲットにした攻撃で優勢に進めた。前半21分にMF井出遥也(29)が接触プレーの際に負傷し、FW宮代大聖(23)に交代するアクシデントはあったが、神戸らしい戦いを披露した。

アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)山東戦から先発メンバーを入れ替えて戦った川崎Fも、FWバフェティンビ・ゴミス(38)やFWパトリッキ・ヴェロン(19)が迫力あるプレーで神戸ゴールに迫ったが、前半はスコアレスで終了した。

試合は後半開始早々に動いた。後半3分、川崎Fが右サイドでのFKのチャンスを得ると、MF瀬古樹(26)がGKとDFの間にクロスを入れる。これをGK前川黛也(29)が弾いたが、こぼれ球に反応したMF山口蛍(33)がクリアに、川崎Fの新加入DFファンウェルメスケルケン際(29)が右足を当て、ゴール左に決めた。

先制して勢いを得た川崎Fは、同24分に瀬古が直接FKをバーに当て、同32分にはFWマルシーニョ(28)が左サイドを突破して決定機を作った。

一方の神戸は、MF井手口陽介(27)やDF広瀬陸斗(27)らを投入してゴールを狙ったが、最後までネットを揺らすことができなかった。

試合はそのまま1-0でタイムアップ。鬼木達監督(49)は「率直にうれしい。チーム全員の勝利だと思う」。今季初タイトルを手にした川崎Fが、翌週に迫るJ1リーグ開幕に向け、勢いを得た。

天皇杯王者・川崎Fが今季最初のタイトル戦を制す スーパー杯/詳細