川崎フロンターレDFファンウェルメスケルケン際(29)がJリーグへの思いを語った。

1月にオランダのNECから加入し、2月17日の富士フイルムスーパーカップで日本デビューを果たした。J2ヴァンフォーレ甲府の下部組織育ちで「ずっと山梨で育ってきて、いろいろな人が見てくれるリーグで、オランダでは、なかなか放送されないので、恩返しも含めて、しっかりとみんなの前で良いプレーをして最終的にはタイトルを取れればいいかなと思います」とJリーグ出場を心待ちにした。

24日の開幕戦はベンチ外。悔しい思いをしたが、敵地で湘南ベルマーレに逆転勝ちしたことを喜んだ。「チームが勝つことが一番。連戦の中で、勝ち点3をとれたのはポジティブ」とうなずいた。そして「ここから全試合勝つ気持ちでやり続けることが大事。長いシーズンになるので、ベンチに入る、入らない関係なくみんな集中できている」。

自身の成長のために、29歳にして初の国内クラブ、川崎Fへ移籍した。約1カ月が経過し、すっかり日本式になじんでいる。海外では短い時間で集中して練習し、早めに引き上げることが多いというが、川崎Fでは、練習後に自主練習に長い時間をあてる。「そういった部分は自分の良い刺激になる。やっぱり成長できる部分。とても楽しみながらやらせてもらっています」と充実の表情で話した。

この日は、約1時間シュート練習に励んだ。25日に横浜F・マリノスの右サイドバック松原健(31)が東京ヴェルティとの開幕戦で後半ロスタイムに劇的逆転弾を決めたことを例に「普段振っておかないとああいうところで出ない」と力を込めた。【佐藤成】