ヴィッセル神戸が終了間際の劇的ゴールで湘南ベルマーレを下し、今季初の連勝を飾った。

試合はアウェーの神戸が前半から攻守に圧力の強さを感じさせる戦いぶりを見せた。

前半13分にFW宮代大聖(23)、同14分にMF山口蛍(33)がシュートを放つと、同22分にはこの試合最初の決定的な場面を作る。DF酒井高徳(33)のクロスからFW武藤嘉紀(31)に合わせたボールは湘南DFに止められるも、素早い切り替えでボールを奪い返した酒井が左足でテクニカルなシュート。GKには止められたが、即時奪回からゴールに迫る迫力でホームチームを上回った。

後半17分には右足首付近の負傷から復帰したFW大迫勇也(33)を投入して攻撃の活性化させたが、終盤には湘南に立て続けにゴールに迫られる場面も。それでも体を張って守り続けた神戸は、アディショナルタイムにようやくスコアを動かすことに成功する。

ペナルティーエリア内右でボールを持った大迫がクロスを入れ、そのセカンドボールに素早く反応。DFが密集していることを瞬時に判断すると、中央の武藤にラストパスを送り、これを武藤が蹴り込んだ。

最後に決めた武藤は「チームみんなで勝ち取ったもの。素晴らしいボールをくれたので、僕は決めるだけだった。(痛めた脇腹は)折れちゃっていると思うけど、痛みに負けるわけにはいかなかった。これからも地に足着けて、1戦1戦100パーセントでやっていきたい」と勝利への執念を感じさせるコメント。直近5度の湘南アウェー戦で未勝利だった神戸が、負の記録をストップするとともに、勝ち点3を積み上げた。