サッカーの全国高校選手権は10日、埼玉スタジアムで準決勝が行われる。

 前回準優勝の星稜(石川)は9日、日大藤沢(神奈川)戦に向けて静岡県御殿場市内で1時間半ほど練習し、連係やセットプレーを確認した。

 鈴木主将は「4強では満足しない」と2大会連続の決勝進出に自信を示した。

 「この練習を最後にしないぞ」。富士山を望むグラウンドに選手の活気ある声が響いた。昨年末に河崎監督が交通事故で負傷し、不在となった影響は見られない。木原監督代行は「まとまっている。自分たちで困難に立ち向かおうという姿勢が出てきた」と選手の団結に目を細める。

 雪辱の思いは強い。1年前、逆転負けした決勝にも出場した鈴木は「前回は先輩に連れてきてもらった。今度は自分たちが勝って恩返ししたい」ときっぱり。経験者の森山や前川らが、大舞台に臨む心構えを仲間に説くことも。高い経験値がチームの強みだ。

 今大会は3試合で3得点1失点。堅守で踏ん張り、少ない好機を生かしてきた。準決勝もこれまで通りの戦い方を貫けるか。2戦連続得点で引っ張る大田は「自分が仕事をすれば、結果はついてくる」と力を込めた。