ついにJ1清水の天才ドリブラーがアウスタのピッチに立つ!

 今季浦和から新加入したFW永井雄一郎(30)の25日柏戦(アウスタ)での移籍後初スタメンが濃厚だ。前節の磐田戦では後半途中から移籍後初出場するも、自らのミスパスが引き金となってダメ押しの3点目を献上。チームも0-3で完敗した。連敗が許されない大事な一戦で、「ほろ苦デビュー」の屈辱を晴らす。

 清水の救世主になる。「ホームデビュー」を控えた永井は24日、アウスタのピッチを確かめるように約1時間の軽めのメニューで調整。これまでとは違う、本番仕様?

 のヒール部分が青くデザインされたスパイクでピッチの感触を確かめた。「体はよくなってきた。あとは試合でやっていかないと」と万全をアピールした。

 前節の磐田戦で0-2の後半30分から右サイドハーフで出場し「清水デビュー」を果たした。「久しぶりというのもあってバタバタした。ゲームにのまれた部分もあった」。自らのミスパスから痛恨の3点目を奪われた。それでも「緊張感のある中でやれたし、試合に出れたことはプラスだと思う」と収穫もあった。

 攻撃陣の起爆剤としての期待を背負う。チームはここまで6戦3発とリーグ最少得点にとどまっている。開幕からフル出場を続けてきたFWヨンセンもここまで無得点と不振が続いているのが現状だ。長谷川監督は「能力が高い選手。これからやってもらわないと困る選手の1人」と永井に期待を込めた。

 07年にアジアを制したストライカーは、得点を奪うために必要なものとして積極性を強調した。「もう少し、1対1の局面こだわっていいと思う。チャレンジしての失敗は、みんなでカバーすればいい」。浦和を離れ新天地での「挑戦」を決断した男が、試合開始のホイッスルと同時にアウスタで躍動する。【為田聡史】