<J1:清水1-1柏>◇第7節◇25日◇アウスタ

 清水は先制されて苦戦し後半32分、FW岡崎慎司(23)の同点弾で、辛うじてドローに持ち込んだ。

 連敗こそ阻止したが、苦しんだ。「何かに恐れているようなプレーぶりだった」(長谷川監督)。中盤でパスミスを意識してか、消極的なバックパスが目立った。ハーフタイムには「これがお前たちの100%の力じゃない。ミスを怖がらずもっと、もっと自信を持ってプレーしよう」と指揮官がゲキを飛ばしたが、後半に入っても歯車はかみ合わない。

 ミスが連鎖した。後半13分、ボールを手にしたGK西部が、味方につなごうとしたスローインが柏FW菅沼にカットされた。独走状態の突破をMF高木がファウルで1度は防いだが、相手に傾いた流れは止められなかった。自滅から招いたピンチで痛い先制点を献上した。1点を追ってFWの原、ヨンセン、DF辻尾を投入。後半32分、FW岡崎の今季4点目となる同点弾で追いつき、ようやくチームにエンジンがかかった。終盤にアグレッシブな攻撃で柏を攻め立て意地を見せた。

 次節は中3日での浦和戦(29日、エコパ)。長谷川監督は「失点した後に切り替えられたことは1つ前進できたことだと思う」と次戦を見据えた。この日、積み上げた「勝ち点1」に誰もが満足などしていない。【為田聡史】