<高校サッカー:星稜1-0履正社>◇準々決勝◇5日◇浦和駒場

 星稜(石川)が3大会連続でベスト4に駒を進めた。

 復活のゴールデンコンビが“持ちネタ”で決着をつけた。後半10分。星稜FW森山泰希(3年)は左サイドでボールを持つと、迷わずニアサイドにクロスを送った。「いつも練習している形。ボールを持てば、必ずあそこにアイツは走ってくると思った」。矢のように飛び込んだのは、2トップを組むFW大田。右足で押し込み、見事先制点を挙げた。

 2回戦では森山が退場処分。3日の3回戦では、スタンドから観戦。「これで負けたら終わり…。でもきっと、やってくれる」。すると1トップでプレーした大田が、左足ヒールで決勝点。相方がつくってくれたコンビ再結成の機会に、森山は練習通りのプレーで、決勝アシストを決めた。

 宿舎でも同部屋。前夜は「2人で打開して、DF陣を楽にしよう」と誓い合っていた。「ニアが狙いどころ」は交通事故で入院中の河崎監督の教えでもある。恩師の現場復帰を待つように、2人が3年連続の4強にチームを導いた。