全国高校サッカー選手権の準決勝が今日10日、埼玉スタジアム2002で行われる。出場4校が9日、各地で最終調整。日大藤沢(神奈川)はインフルエンザの離脱者が全員回復し、今大会初めて登録30選手がそろった。初の決勝進出をかけて一体となり、前年度準Vの星稜(石川)に挑む。

 日大藤沢が、佳境を前に万全の状態に仕上がった。今大会、チーム内でインフルエンザが流行。一時は紅白戦ギリギリの20人までフィールドプレーヤーが減ったが、星稜戦で初めて登録30人がそろう。DF吉野敬主将(3年)は1回戦以来のベンチ入りができるまで回復し「離脱中、誰が出てもニチフジのサッカーができることを示せた」と仲間を誇った。

 4戦3発で得点ランク首位タイのFW田場ディエゴ(3年)も「何とか全員が戻ってくるまで、つなぐことができた。心置きなく得点王を狙える」と笑顔。「守備が堅いと言われてるんで、自分のドリブルで抜き去る」と3戦1失点の相手を恐れなかった。

 佐藤監督は恩を返す。7年前から星稜の河崎監督に誘ってもらい、毎年夏に石川で合宿を行ってきた。入院した同監督に見舞いのメールを送りつつ「勝つことで恩返ししたい」と意欲十分。約1100人の全校応援を背に、3大会連続4強の強豪にぶつかっていく。