G大阪の西野朗監督(56)が20日、今季限りで退任する意向があることを明かした。大阪・万博練習場で「契約通りで終わりだと考えている」と発言。この日、首位柏が清水に勝ったことで残り2戦で勝ち点4差に開き、3位G大阪の逆転優勝が難しくなった。2季連続で無冠に終わる可能性が高まり、今後について約40分も激白した。

 退任を覚悟した理由に、クラブ側との行き違いを挙げた。翌年度の契約に関しては、10~11月には交渉が行われるのが通例。だが現時点でクラブ側から続投要請は受けていないという。同監督は「この時期にないのですから(来季の契約は)ないものだと考えるでしょう。(クラブが)更新するつもりがないのなら、そういう話をしてもらってもいいと思うが、それすらない」と淡々と話した。

 退任が決定した場合、後任は昨年まで清水を率いた長谷川健太氏(46)が最有力だ。日本代表監督候補にも挙がった西野監督の後を受ける人材は日本人に少なく、関係者も「(長谷川氏には)複数のクラブが話を持っていっている」と明かした。外国人なら98年まで鹿島に所属した元ブラジル代表のジョルジーニョ氏(47)と、元大分監督のシャムスカ氏(46)が候補だ。

 西野監督は02年に就任し、同一クラブを率いた監督としては今季がJリーグ最長となる10年目。05年にJリーグ、08年にACL優勝など数々のタイトルをG大阪にもたらした名将が、クラブを去る可能性が高まった。