サッカーのワールドカップ(W杯)で日本代表として活躍してきた本田圭佑(36)が23日、ドイツ-日本戦で“公式戦解説デビュー”を飾った。

日本が優勝候補のドイツから逆転勝ちを収めた。勝利のホイッスルが鳴った瞬間に大声を張り上げようとしたアナウンサーの隣で本田は、「とりあえずまだ落ち着こう。まだ決まっていないので。もう1試合勝たないといけないで」。冷静に喜びをかみしめた。

途中交代した選手が2選手が相次いで得点をマークした。それでも本田は「気になる采配はあった。その課題はコスタリカ戦に修正しないといけないと感じた」と指摘。「ドイツは正直、勝ち試合を落としたともいえる。それをものにした日本は素晴らしい」とたたえつつ、「一喜一憂せず、次につなげて欲しい」と話した。

優勝候補のドイツを撃破したことについて「この勝利は、一サッカー人から言えば歴史的な前進」と評価した。

試合中には10歳以上年下の選手らに対して「前田さん」「鎌田さん」「田中さん」など、敬称を略さずに解説。一方で久保建英(たけふさ)のことは「タケ」、酒井は「宏樹」と呼んだ。

SNSでは「本田の前田さん呼びがジワる(じわじわくる)」「選手にさん付けなのは斬新」などの感想が相次いだ。

試合前の展望で本田は、「あまり硬くいきたくない。普段から呼んでいる名前でいきたい」としつつ「例えば権田選手はゴンちゃん。(吉田)麻也も(長友)佑都も、そのまま呼び捨てで」と明かしていた。

冷静な戦術眼も随所に披露。日本が前半33分に先制点を許す前から、ドイツのシステム変更に対応できていないことを指摘した。0-1された直後にはあらためて、「一時的にスリーバックにして、伊東さん(の位置を下げて)を5枚気味にさせるべき」などと解説した。

本田は前回のロシア大会まで3大会連続得点をマーク。今大会では、全64試合を無料生中継するインターネットテレビ局ABEMAでW杯中継のゼネラルマネジャー(GM)として、日本戦など5試合を現地から解説する。

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