大迫勇也が所属するケルンは、ブンデスリーガ1部第11節が終了した現在、2分9敗の勝ち点2という窮地に立たされている。快進撃を見せた昨季とは真逆のシーズンを送っている同クラブについて、大衆紙「ビルト」がデータをもとにその不振ぶりを紹介している。


<黒星>

・第11節ホッフェンハイム戦に敗れ、今季黒星の数は9に。昨シーズンにケルンが喫した全敗戦数に早くも並んでしまった。

・ブンデスリーガの歴史上、第11節終了時に9敗、そして勝ち点が2以下だったクラブはすべて降格している。


<ゴール欠乏症>

・第11節終了時の得点数(4ゴール)は、リーグ史上最少。

・1ゴールを奪うまでに要するシュート数は38本。昨季はこれが7本に1ゴールだった。

・昨季までのエースFWアントニー・モデストがいた頃は、ビッグチャンスでの決定率が53%だった。これが今季は9%まで激減しており、同項目でこれより下のクラブはブレーメンのみ。


<セットプレー、カウンターの問題>

・今季はまだPK、CK、FKから得点につながったことが1度もない。ただしCKの数は、Bミュンヘンに次いで2番目に多い67本を蹴っている。

・カウンターからの得点も0。しかしカウンターからの失点は今季すでに4点で、リーグ最低の数字。

・セットプレーからの被シュート数は45本、失点は8。どちらも18クラブで最も多い。


<守備の脆さ>

・失点数はリーグ最多の22。被シュート数もフライブルクに次いで多い185本。

・相手にビッグチャンスを与えてしまった回数は、リーグ最多の22回。

・FWに決められたゴールは、リーグ最多の12点。


 第10節を終了した先月末、「ケルンが降格する可能性は80%」とビルト紙が報じた際、レオナルド・ビッテンコートは「僕は統計なんて気にしない。それらは破るためにあるからね」と強気なコメントを残していた。しかし先述の通り、続くホッフェンハイム戦にも敗れ、さらに今季すべての公式戦にフル出場していた守備の大黒柱ドミニク・ハインツが、左足太ももの負傷により年内の復帰が絶望的となっている。


 ただし、第20節終了時に入れ替え戦へまわる16位にいながら、11試合連続負けなし(9勝2分)という破竹の勢いで、一気に6位へ浮上した昨季のブレーメンのような例もないわけではない。また今季ケルンの試合内容も、そこまで悲観的になるものではないだけに、何かのキッカケさえつかめれば、降格圏を脱出することは十分可能だ。


 大迫をはじめとする攻撃陣の奮起、そしてケルンの強みだった堅守が復活し、見事残留を勝ち取ってくれることを願いたい。