ファンの間でドイツ代表復帰待望論が巻き起こり、自身も返り咲きに前向きな姿勢を見せていたマッツ・フメルス。しかしその扉は、依然として閉ざされているようだ。

ドイツ代表最終ラインの一角を務めるマティアス・ギンターが、肩の負傷により同代表を辞退した。しかし専門誌「スポーツビルト」など複数ドイツメディアが報じた内容によると、フメルスを再び招集する可能性についてヨアヒム・レーウ監督は「彼(フメルス)のことは念頭に置いていない。数週間前にも話したが、まずは若い選手とともにこの道を歩んでいく。マッツ(・フメルス)をメンバーに加える理由は、今のところ見当たらない」と話したという。結果的にレーウ監督は、CBのバックアッパーとしてフライブルク所属のロビン・コッホを追加で招集した。

だが、フメルスと同じドルトムントでプレーする2人の独代表選手は、やや異なった見方をしている様子だ。今夏レーバークーゼンから加入したばかりのユリアン・ブラントは「個人的に、彼は非常に良いプレーをしていると思うし、ドイツ代表のリーダーを務め、チームを助けるだけのパワーを現在も保っている選手だと思う」とコメント。またドルトムント主将のマルコ・ロイスは「残念ながら自分に決定権はない」と前置きしながらも、「マッツの能力は、いつだって歓迎されるほどのレベルだし、彼はどんなチームも強くできる選手だ」と語った。

レーウ監督は今年3月、「新たな出発」として、トーマス・ミュラー、ジェローム・ボアテング、そしてフメルスという2014年ワールドカップ(W杯)優勝メンバーを、以降はドイツ代表に招集しない方針を明言していた。