マンチェスターU元監督のアレックス・ファーガソン氏(75)は、04年の夏にエバートンから当時18歳のFWルーニーを獲得した舞台裏をクラブ公式サイトで語った。

 ファーガソン氏はエバートンでプレーしていたルーニーについて「ウェインが成長し続けていたことには気づいていた。特に、あの若さでの成長は驚きだった」と当時の印象を語った。ルーニー獲得は02年10月19日に当時プレミアリーグ最年少得点(16歳360日)を記録した「アーセナル戦でのゴール」が決め手となったという。

 その後、エバートンのケンライト会長からルーニーの契約について「母が君と話したがっている」との連絡が入った。ファーガソン氏は「君の母親か?」と聞き直したという。電話の相手はルーニーの母親ではなく会長の母親で「私の息子ウェインを奪うつもり? 彼には5000万ポンド(約75億6000万円)の価値がある」と、実の息子ではないルーニーを「息子」と例えられたという。会長の母親からの電話に同氏は「信じられない話だった」と驚きの交渉だったことを明かし、「ケンライト会長は移籍交渉をまとめる上で極めて難しい1人だったよ」と当時を振り返った。