スペイン1部リーグは第5節が終了し、アスレチック・ビルバオが首位に立っている。スペイン紙アスは24日、これが実に14季ぶりのことであることを報じている。

ビルバオは2005-06シーズン開幕戦でレアル・ソシエダードとのバスクダービーに3-0で勝利し首位に立ったが、それ以降、首位になることは一度もなかったのである。

またリーグ開幕から5試合を終えた時点でビルバオが1位になっているのは、1993-94シーズン以降、26季ぶりのことであるという。

昨シーズン、エドゥアルド・ベリッソが監督を務めていたビルバオは約10カ月前の昨年11月24日、ラージョ・バジェカーノ、ウエスカともに降格圏内にいた。そのうち後者2クラブが2部に降格した一方、シーズン途中から現在の監督であるガイスカ・ガリタノがチームの指揮を執り始めてから調子を取り戻し、最終的に8位まで順位を上げてシーズンを終えたのだった。

そして今夏、ビルバオは1部リーグで唯一選手補強に1ユーロも使っていないクラブになっており、メンバーの顔ぶれはほとんど昨シーズンと変わりがない。しかしガリタノの手腕により、第5節を終えて3勝2分けの無敗の勝ち点11を獲得し首位になっているのである。

ビルバオが第5節終了時に勝ち点11を獲得するのは、勝利勝ち点が2から3に変更された1995-96シーズン以降初めてのことである。

またガリタノは昨シーズン途中から今シーズン第5節までにリーグ戦29試合を戦っているが、その成績は15勝8分け6敗と素晴らしい成績を収めている。一方、それ以前のビルバオの29試合の成績は5勝11分け13敗と散々なものだった。

ガリタノはわずか10カ月ほどの間に降格圏内から首位にチームを引き上げる大きな奇跡を起こしている。(高橋智行通信員)