バルセロナのスペイン代表MFガビ(18)が再びユースチーム登録になったことをスペイン紙ムンド・デポルティボ電子版が29日に報じた。

ガビは昨年9月、契約解除金が大幅増の10億ユーロ(約1450億円)となる26年までの新契約で合意していた。しかしその後、財政難によりサラリーキャップ(選手の契約年数に合わせて分割された移籍金や選手年俸などの限度額)の条件を満たしていないことを理由に、スペインリーグがトップチーム登録を拒否。バルセロナはこれを不服とし、1月に地元の裁判所に訴えを起こした結果、暫定的に正当性が認められた。これによりガビはトップチーム登録され、背番号が30から6に変更されていた。

しかし今月に入り、同裁判所はバルセロナの訴訟に不備があったことを理由に暫定措置を却下。これを受けガビは再びユースチーム登録に戻ったため、来月1日のスペインリーグ第27節エルチェ戦より、今季前半戦でつけていた30番で再び臨むことになっている。

また同紙によると、この件でガビの契約期間は昨年9月以前に結んでいた24年6月30日まで、契約解除金は5000万ユーロ(約72億5000万円)に戻っているとのこと。そのためガビを今夏欲するクラブはガビの合意を得られた場合、その金額で獲得できるが、選手本人に移籍の意思がないため、バルセロナに焦りはないという。しかし、いずれにしてもガビと新契約を結び、再びトップチーム登録するためには、スペインリーグの求めるサラリーキャップを順守する必要がある。(高橋智行通信員)