レアル・マドリードが、2部降格が決定したエスパニョールのスペイン代表FWホセル(33)を期限付き移籍で獲得する予定だと30日、スペイン紙アス電子版が報じた。

Rマドリードは今季、エースのベンゼマがケガやコンディション不良で苦しんだため、その代役を務められるセンターフォワードの補強が必須となっていた。これまでにケイン(トットナム)、ブラホビッチ(ユベントス)、ゴンサロ・ラモス(ベンフィカ)、フィルミーノ(リバプール)などの名前が挙がってきた。

そんな中同紙は、ホセルの来季加入が決定的になったと伝えた。ホセルとエスパニョールの間にはチームが2部に降格した場合、現在と同じ給与を支払ってくれるクラブがあれば期限付き移籍できる条項があるとのこと。その期限が7月10日までに設定されている中で、Rマドリードが年俸を支払うことを決断したという。

ホセルは、これまで10-11年、11-12年の2シーズンで、RマドリードのBチーム、カスティージャに在籍した。当時3部リーグでプレーし、2部昇格を決めた11-12年シーズンに19ゴールをマーク。チームメートのモラタ(現アトレチコ・マドリード)を抑え、チーム得点王になっていた。また10-11年シーズンには、モウリーニョ監督(現ローマ監督)指揮下でトップチームデビューも果たした。

同紙は、今回のホセルの期限付き移籍により両クラブは今後、協力関係を強めていき、Rマドリードはエスパニョールが一刻も早く1部リーグに戻って来られるように、下部組織の選手を複数貸し出す予定だと伝えている。

ホセルは今季、すでに2部降格が決定しているチームに所属しているにもかかわらず、リーグ戦34試合(先発33試合)で16得点2アシストという素晴らしい成績を残しており、得点ランキングでレバンドフスキ(バルセロナ)、ベンゼマ(Rマドリード)に次ぐ3位につけている。また、今年3月の欧州選手権予選のノルウェー戦では、32歳で代表デビュー。いきなり2ゴールを決めてチームを勝利に導く活躍を見せていた。(高橋智行通信員)