[ 2014年2月15日9時8分 ]<ソチ五輪:フィギュアスケート>◇14日◇男子フリー

 「最高だった」「見納めは寂しい」。同じ倉敷翠松高(岡山県倉敷市)、関西大(大阪府吹田市)と歩んできたフィギュアスケートの町田樹(23)、高橋大輔(27)両選手が5位と6位に入賞した。母校で後輩らが熱い声援を送った。

 倉敷翠松高の体育館では約130人の生徒らが応援。「演技は最高だった。自分にも励みになる」と話したのは2人に憧れて入学した1年の東拓哉さん(16)。松浦功教諭(49)は「高橋選手の表情が晴れやかだった。ご苦労さまと声を掛けてあげたい」。

 高橋選手の母清登さん(64)も駆け付けて「どきどきする」と言いながら見守った。「今までで最高の演技だった」と息子をねぎらい、「幸せな母です」とほほえんだ。

 関西大のホールでも学生ら約350人が大型スクリーンで観戦した。町田選手が登場するとスティックバルーンを打ち鳴らし、町田コール。最初のジャンプで転倒すると「ああ」と悲鳴も聞こえたが、連続ジャンプを決めると「いいぞ」「よっしゃ」の声が響いた。

 五輪は今回が最後と明言し、2大会連続のメダルを狙った高橋選手には「頑張れ」とひときわ大きな声援。ジャンプが成功すると立ち上がって喜んだ。

 試合後は「入賞おめでとう」と書かれた横断幕が張られ、割れんばかりの拍手が続いた。アイススケート部の4年国分紫苑さん(22)は「(五輪で)高橋選手が見納めと思うと寂しい」と目に涙を浮かべた。同部員で4年の山田耕新さん(22)は「町田選手は強気の滑りで納得いく演技ができたのでは」と誇らしげだった。