[ 2014年2月12日10時26分 ]

 金メダルの「大本命」とみられたジャンプ女子の高梨沙羅選手が、表彰台も逃すまさかの4位に終わった。快挙を期待して国内で応援した関係者は沈黙。それでも「残念だが立派」「17歳の若さですごい」と挑戦をたたえた。

 地元・北海道上川町のホールでは12日未明、町民ら約350人が大画面で見守った。3位につけた1回目のジャンプには沸いたが、2回目を飛び終えると一瞬、静まりかえった。4位が決まると拍手が起き、全員で万歳して高梨選手をねぎらった。

 応援団事務局長の中村正四さん(67)は「残念でしたが、立派な成績だと思う」。中学で担任だった高垣仁隆さん(43)は「プレッシャーを感じたのだろう。勇気と感動をありがとうと伝えたい」とうなずいた。

 所属先の化学メーカー、クラレ(東京)は、社員約50人が大型スクリーンで観戦。結果が決まると「あーっ」とため息が漏れた。ソチで応援した伊藤文大社長からは「より調子のいい選手がいたということ。次に期待したい」との電話があった。

 7位に入った伊藤有希選手(19)の出身地、北海道下川町の福祉施設でも約100人が声援を送った。安斎保町長は「持っている力を集中させ、大ジャンプを見せてくれた」と話した。