ハーモニー指数120%! 箱根駅伝(来年1月2、3日)に出場する21チームの区間エントリーが29日、発表された。出雲と全日本で苦杯をなめた青学大の原晋監督(50)は、箱根4連覇へ自信を示した。6区・山下りのスペシャリスト小野田勇次(3年)だけでなく、5区の山登りも区間賞を狙えるとして、新たな「山の神」の出現を予告した。

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 青学大が箱根路で鮮やかなハーモニーを奏でる。タクトを振る原監督は「箱根駅伝は、うち勝ちますよ。非常に状態がいい」と自信満々に宣言した。1区鈴木、2区森田で、東海大、神奈川大、順大などの優勝候補を捉えられる位置に粘って、エース格の3区田村で逆転する青写真を描く。個の力をまとめて調和させる意味を込め「ハーモニー大作戦」を掲げて4連覇を狙う指揮官。「ハーモニー指数は120%です」と絶好調だった。

 山を制圧する。山下り6区は2年連続区間2位の小野田が控える。それだけでなく、勝負を分ける5区山登りにも自信がある。「登りも下りもいい。山は両区間とも区間賞を狙える布陣だ」と、OBの神野大地に続く「4代目山の神」が出現する可能性も予告した。10代マラソン日本記録を持つ下田は控えとしてエントリーし、どこかで投入する。山登りでの起用は否定しつつも、誰を投入するかは、けむに巻いた。3連覇を果たした前回大会だったが、5区を走った貞永は区間8位と、他大学に差をつけられなかった。5区は4連覇への不安要素でもあったが、その育成に成功した。紙にペンで「山」と書いてから、逆さにも「山」と書いて熟考。「楽譜に見える」と指摘されると「なるほど」とリズムよく、声を弾ませて、ハーモニー大作戦の成功を確信していた。

 出雲は2位、全日本は3位に沈んだ。それでも4連覇へは視界良好。過去に箱根駅伝で3連覇を達成したチームは、必ず4連覇をしている。「あと4日、体調が崩れない限り、大丈夫だと思います」と原監督。箱根劇場の主役は譲らない。【上田悠太】