青学大の下田裕太(4年=加藤学園)は、最後の箱根駅伝で前回、前々回大会で自身が記録した1時間4分21秒、73回大会で山梨学院大の古田哲弘が記録した1時間4分5秒の区間記録の更新はならなかった。走り終えると「状態のいい中、臨めて区間新は頭にあったんですけど、向かい風があって最後、落ちました」と苦笑いした。

 湘南海岸を臨む付近は「いいペース」で走ることが出来ていたというが、戸塚付近の終盤は「風が吹いて、きついな」と思ったという。それでも「後ろとは差をつけたし、今の自分の力は出せたかなと思います」と話した。

 往路優勝の東洋大を復路で逆転し、8区を通過した段階で差を6分15秒に広げ、4連覇が濃厚となった。下田自身、3年連続で8区を走り、無敗のまま箱根路を“卒業”する。「8区で決められるというのは示せた。いろいろなものを教えていただいた箱根駅伝を、こうして終えられてうれしい」と感慨深げに話す一方で「風があるから、何があるか分からない。最後までしっかり走って欲しい」とエースとして手綱を引き締めた。