東京マラソンの有力選手会見が23日、都内で行われ、昨年の同大会が初マラソンで2時間9分27秒で11位だった設楽悠太(26=Honda)は「覚悟はできているので、先頭集団に行けるところまで行って逃げ切りたい」と意気込んだ。

 今大会は、8月のアジア競技大会(ジャカルタ)代表選考レースの1つに位置づけられ、日本人1~3位の選手で2時間11分以内、4~6位で2時間10位以内を記録すると、東京五輪選考会であるグランドチャンピオン(GC)レースの出場権も獲得する。

 設楽は3レース目となるフルマラソンを、マラソン練習の定番である40キロ走を走らずに臨む。「今回は試合も多かったこともあって、40キロ走をしたら体がもたない。僕のやり方では、40キロ走は必要ないと感じたので、週に1度の30キロ走でカバーした」と持論を語る。「去年の9月から日本人に負けていないので、マラソンでも負けたくない」と強い気持ちも表現した。昨年9月にはハーフマラソンの日本新記録1時間0分17秒を樹立。同月のベルリン・マラソンではフルマラソンの自己ベストも更新した。「この大会でこの記録を出したいというのは設定せずに、勝つことに注力しているのがこの結果なのかな」と冷静に語った。

 東京マラソンは東京五輪にもつながる大会に位置づけられているものの、「グランドチャンピオンレースも、東京五輪も意識はしていない。まだ考える必要はないかなと思っている。今は自己ベストを出すことを最低目標として、1つ1つ目の前のレースを目標にしている」と表情を変えなかった。

 東京マラソンは25日に東京都庁前からスタートする。