日本陸連は1日、セイコー・ゴールデングランプリ(GGP)大阪(20日・ヤンマースタジアム長居)の男子400メートルリレーの出場チームを発表した。

 桐生祥秀(22=日本生命)山県亮太(25=セイコーホールディングス)ら日本代表はAとBの2チームに分かれて参戦。昨年の世界選手権男子100メートル王者ジャスティン・ガトリン(36)率いる米国やアジアのライバル中国と対決する。

 リレー侍がAとBの2チームで、強豪と激突する。発表された日本代表候補は桐生、山県、多田、飯塚、ケンブリッジ、原、藤光、山下の8人。チーム分けは今後、発表される。日本は16年リオデジャネイロ・オリンピックで銀メダル、昨年のロンドン世界選手権では銅メダルを獲得した。今回の舞台は大阪で、ファンにとっては世界屈指のバトンパス技術を生観戦できる貴重な舞台となる。U-20(20歳以下)日本代表も参戦する。

 対戦相手も豪華な顔触れだ。この種目で昨年の世界選手権銀メダルの米国は、100メートルの自己記録9秒74を持つガトリンが参戦。他のメンバーは未定だが、いずれにしても手ごわいチームとなることは間違いなさそうだ。

 8月のジャカルタ・アジア大会の前哨戦にもなる。金メダルを争う最大のライバル中国は、リオ五輪、昨年の世界選手権でともに4位。日本に先着を許してメダルを逃しているだけに、本気モードで挑んできそう。中心選手の蘇炳添は3月の世界室内選手権の60メートルで自身の持つアジア記録を更新する6秒42をマークした。韓国は100メートル10秒07の韓国記録を持つ金国栄が率いる。参加チームは今後、追加される可能性もある。

 16年リオ五輪以降、昨年の世界選手権を除いて日本の“1軍”がチームを組み、リレーに出場することはなかった。今季から男子短距離とリレーの現場トップである五輪強化コーチに土江裕康氏が就任し、競技会での実戦経験を増やしていくことがリレーの強化方針となった。今回は金メダルを狙う20年東京オリンピックへ向けた第1段のプロジェクト。土江氏は「より実践的なバトン練習をすべきと考えています。この挑戦が今後の日本代表リレーチームの財産として残っていくはずです」とコメントした。