新たに会得した「フォアフット(爪先着地)気味」走法で道を切り開く! 「3代目・山の神」こと神野大地(25=セルソース)が福岡国際マラソンを翌日に控えた1日、福岡市内で調整。2時間11分42秒以内で、20年東京オリンピック(五輪)の代表選考会マラソン・グランドチャンピオンシップ(MGC、19年9月)の切符を得られる。「出場権を確実に取る。どれだけ先頭で勝負できるか。体もメンタルも成長できた」と語り、2時間12分50秒だった昨年からの進化を明かした。

大きな変化は足の接地。以前は体の負担は少ないがスピードが出にくい「ヒールストライク走法」(かかと着地)だった。ただ太もも、背筋などの筋力が増した上、夏に2カ月間、悪路のケニアで合宿した副産物も重なり、接地が「中間よりちょっと前」という「フォアフット気味」に。フォーム改造は意図していなかったが、日本記録を出した大迫やアフリカ勢が身につけるスピードが出る走法へ自然と近づいた。

「山の神」として注目を浴びることは「生かしていきたい。箱根の結果が陸上人生の邪魔になったことはない。注目してもらって、モチベーションも維持できている」と言う。マラソンでも結果を残せば「山の神」の称号に、もっと箔(はく)が付く。【上田悠太】