服部勇馬(25=トヨタ自動車)が2日の福岡国際マラソンで、2時間7分27秒の好タイムを出し、日本人14年ぶりとなる優勝を果たした。04年尾方剛以来。36キロすぎで外国人選手を突き放した。20年東京オリンピック(五輪)の代表選考会「マラソン・グランドチャンピオンシップ(MGC)」の出場権を獲得した。

夏は米国のボルダーで合宿。2時間6分54秒の自己記録を持ち、ジャカルタ・アジア大会でも金メダルを獲得した井上大仁(25=MHPS)らと合宿を積んだ。「マラソンの考え方が甘いと感じた」と振り返る。毎日のコンディション作りなどを自分を見つめ直した。レース前は「これまでにないぐらいしっかり練習できた。自分の力を100パーセント出せれば、おのずと結果は付いてくる」と話していた。

最大の目標へ、1歩前進した。東洋大3年時。箱根駅伝では当時、歴代9位の1時間7分32秒で2区区間賞を獲得したが「情けない。力が発揮できなかった」と悔し涙を流していた。その大会へ向けた会見では「しょせん、関東の1番を決める大会」とも言った。その当時。最大の目標は20年東京五輪のマラソンでのメダルを取ることだった。まずは10カ月後の運命の一戦への切符を獲得した。進化を続けていく。