16年リオデジャネイロ・オリンピック(五輪)女子マラソン代表の田中智美(31=第一生命グループ)がレース後、来年2月の全日本実業団ハーフマラソン大会(山口)を最後に現役を引退することを表明した。

田中は20年東京五輪の代表選考会マラソン・グランドチャンピオンシップ(MGC)の出場を目指していたが、叶わなかった。1月の大阪国際女子マラソンで2時間29分3秒の7位だった後、故障も重なり、進退を考え始めた。7月頃に決断したという。

「やりきったという感じがあります。弱い選手でしたけど、オリンピックに出られると思い続けて、やってこられた。成長すると信じ続けられた。第一生命の日本一の応援団に支えられました」。そう、すがすがしい表情で語った。

田中は14年11月の横浜国際女子を2時間26分57秒で優勝するも、15年世界選手権(北京)代表からは漏れた。しかし、16年3月の名古屋ウィメンズでは2時間23分19秒の日本人トップとなる2位で、リオデジャネイロ五輪の代表入り。念願の世界大会初代表となったリオデジャネイロ五輪は2時間31分12秒の19位だった。今大会では6区(6・795キロ)を走り、21分50秒の区間10位だった。