男子マラソン日本記録保持者の大迫傑(29=ナイキ)が12日、総体が中止になった高校生にメッセージを送った。

男子100メートルの桐生祥秀(24=日本生命)と女子100メートル障害の寺田明日香(30=パソナグループ)とともに、総体が中止となった高校生を支援するためのディスカッションをインターネット上に配信。気持ちを切り替えるのは容易ではない。その中で、アドバイスを問われ、「実際に必要なことって意外とシンプル」と切り出してから続けた。

「陸上を大学で続けたい人はトレーニングをしっかり続けていくべき。練習をできない理由を探すのは簡単。特に長距離なら、できることは探せる。まず陸上を続ける人にアドバイスをするならば、やれることはやっておいた方がいいということ。逆に、状況を言い訳にして走れない選手を追い抜くチャンスだと思えば、モチベーションアップには困らないのではないか。捉え方次第。できない理由を探すのではなく、どうやったらできるか探すことが今の高校生には大事なのではないか」。

現在は拠点のアメリカ・ポートランドで練習に励む。人とすれ違う時にはマスクを着用するなどの配慮をした上で、日常のトレーニングを続けているという。

また高校生へ向けて「自分がどう強くあれるか考え、みんなで乗り越えていけば、その先に見たことのない結果や成長が待っていると思う」と話した。