復活をかみしめた。東京オリンピック(五輪)女子マラソン代表の鈴木亜由子(29=日本郵政グループ)が約1年ぶりの実戦に出場した。5000メートルで15分57秒16の2組1着だった。

1月下旬の合宿中に右太もも裏を肉離れしていた。不安もよぎる中で、五輪の延期が決まり、その回復を最優先にしていた。レースは昨年11月の全日本実業団対抗女子駅伝以来。自己ベストの15分8秒29は遠かったが、着実に故障からのステップを進めたことに意義があった。

レース後は、チーム関係者を通じ、コメントを発表した。

「ようやくトラックレースの舞台に戻ってこれたことを、とてもうれしく思っています。そして今日の復帰までの期間、私を一生懸命に支えてくださった周囲の方々には心から感謝したいと思います」

レースについては「前半はペース感覚をつかめず、思ったようにペースが上がりませんでした。2000メートル以降、ようやく予定していたペースで走れました」と振り返った。

まだコンディションは「6割程度」という。「これからまたしっかり練習を積み、まずはチームで挑む来月のクイーンズ駅伝(全日本実業団対抗女子駅伝)に臨みたいと思います」とした。