男子200メートルは、小池祐貴(26=住友電工)が20秒62(向かい風0・7メートル)で制した。

力強くカーブを駆け抜け、先頭に立った。力の限り、前半を突っ込んだ。直線に入ると伸びに欠いたが、先頭は譲らない。表示以上に風も走りづらく、タイムを確認すると、苦笑いだった。「バテてしまったが、勝ち切れてよかった」と振り返った。

100メートルで出場し、予選敗退だった東京五輪では世界との差を痛感した。

「世界は失敗レースでも標準記録を切ってくる。標準を切るとか、切らないとかいうレベルではだめ。当たり前のベースを上げていきたい」。

来夏の世界選手権は100メートルと200メートルの個人2種目で代表を目指す。オリンピックへ向けては精神的にきつかった時期もあった。「終わってみて、ものすごく気持ちが楽」。同時にオリンピックに出たことで周囲の反響が大きく、その価値を再確認した。また強くなって世界で飛躍する。