東京五輪代表の山県亮太(29=セイコー)が、右膝痛のために決勝を棄権した。

予選は1組で向かい風1・1メートルの条件下で、10秒43を出して2着。決勝進出を決めていたが、大事をとった。「(22年)世界陸上の標準記録(10秒05)を切るチャンスがあれば、切りたいなと思っていた。右膝が痛いです。もともと20年から痛かったが、特に最近の練習で(痛みが)出るようになった」と話した。

来季に向けては「パワーをつけなきゃいけない。ヒザのこともあるし、どうやって膝に負担をかけずにベースアップできるか」と模索していく考えだ。

この日は、ナイキ社の靴底に空気を入れて反発を高める、新しいスパイクにトライした。「自分が思うよりも反発が強い。走りのリズムが崩れないようにしないと。反発が強いのでリズムが合わなくなってくる。しっかりとスパイクの性能を引き出す努力をしないといけないなと思います」とした。