陸上の全日本実業団対抗選手権最終日が26日、大阪市内で行われ、09年世界選手権男子やり投げ銅メダリスト村上幸史(41=テック)が現役引退を表明した。68メートル63で15位で終えた後、「今日は最後だった。昔から一緒の舞台でやってきた選手たちと競技をできて、幸せでした」と述べた。日大を退職し、近年は兵庫県などで練習をしていた。

オリンピック(五輪)には04年アテネから3大会連続で出場し、12年ロンドン大会では日本選手団の主将も務めた。自己ベストは85メートル96で、日本選手権は11年まで12連覇を含む、13度の優勝。圧倒的な強さを誇った。「なかなか僕より強い選手が現れない中で競技をやってきた。80メートルが当たり前になった。切磋琢磨(せっさたくま)して、もっともっと世界を見据えてもらえれば」と後輩に期待した。今後は未定だが、「陸上競技に携わっていければ、それが一番幸せ」と話した。