今夏の世界選手権代表選考を兼ねた大阪マラソンはエチオピアのH・キロスが2時間6分01秒で優勝を果たした。

日本人トップとなったのは、初マラソンに挑んだ西山和弥(24=トヨタ自動車)で2時間6分45秒(6位)となる堂々の結果を残した。昨年、星岳が打ち立てた初マラソンの最高記録を更新し、MGC出場権を獲得した。

同じく初マラソンとなった池田耀平(24=Kao)も2時間6分53秒(7位)を記録し、MGC出場権を手にした。

1年半ぶりの国内レースとなった21年東京五輪代表の服部勇馬(29=トヨタ自動車)は、2時間9分46秒で34位。MGC出場権獲得を逃す結果となった。

国内招待選手では、今大会日本勢最速の記録を持つ定方俊樹(30=三菱重工)が2時間7分24秒で10位。東京五輪の補欠に入った大塚祥平(28=九電工)は2時間6分57秒で8位。昨年同大会で9位に入った川内優輝(35=あいおいニッセイ同和損保)は2時間7分35秒で、12位となった。

日本人トップの6位でゴールする西山(撮影・上山淳一)
日本人トップの6位でゴールする西山(撮影・上山淳一)
1位でゴールテープを切るH・キロス(撮影・上山淳一)
1位でゴールテープを切るH・キロス(撮影・上山淳一)
大阪マラソンを完走し笑顔を見せる日刊スポーツ評論家の鳥谷氏。左は能見氏(撮影・上山淳一)
大阪マラソンを完走し笑顔を見せる日刊スポーツ評論家の鳥谷氏。左は能見氏(撮影・上山淳一)
大阪マラソンを完走する日刊スポーツ評論家の鳥谷氏(撮影・上山淳一)
大阪マラソンを完走する日刊スポーツ評論家の鳥谷氏(撮影・上山淳一)
12位でゴールする川内(撮影・上山淳一)
12位でゴールする川内(撮影・上山淳一)

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◆大阪マラソン順位(タイムは速報値)

(1)H・キロス 2時間06分01秒

(2)V・キプランガット 2時間06分03秒

(3)A・シンブ 2時間06分19秒

(4)C・K・カマウ 2時間06分37秒

(5)S・モコカ 2時間06分42秒

(6)西山和弥 2時間06分45秒

(7)池田耀平 2時間06分53秒

(8)大塚祥平 2時間06分57秒

(9)M・ケセテ 2時間07分06秒

(10)定方俊樹 2時間07分24秒

7位でゴールする池田(撮影・上山淳一)
7位でゴールする池田(撮影・上山淳一)
8位でゴールする大塚祥平(撮影・上山淳一)
8位でゴールする大塚祥平(撮影・上山淳一)
日本人トップの6位でゴールする西山(撮影・上山淳一)
日本人トップの6位でゴールする西山(撮影・上山淳一)
2位でゴールするV・キプランガット(撮影・上山淳一)
2位でゴールするV・キプランガット(撮影・上山淳一)
3位でゴールするA・シンブ(撮影・上山淳一)
3位でゴールするA・シンブ(撮影・上山淳一)
10位でゴールする定方(撮影・上山淳一)
10位でゴールする定方(撮影・上山淳一)

◆レース経過  ※タイムは速報値

◆スタート 9時15分号砲。天気晴れ、気温5・4度、湿度52%、南西の風0・5m。大阪城下の下り坂を一団が駆け抜ける。上町筋から土佐堀通りへ。

スタートを盛り上げる応援団(撮影・上山淳一)
スタートを盛り上げる応援団(撮影・上山淳一)
大阪府庁前を一斉にスタートする選手ら(撮影・上山淳一)
大阪府庁前を一斉にスタートする選手ら(撮影・上山淳一)

◆3キロ ここまで1km3分の安定したペースで通過。

◆3キロ 現役最後のレースに挑むJR東日本・寺田夏生が先頭集団から約2分の後れ。

◆6キロ 大阪のメインストリート御堂筋を北から南へ。作田将希、定方俊樹らがペースメーカーの後ろにぴったりとつける。

◆8キロすぎ 道頓堀を通過、千日前通りへ。作田らが先頭集団。服部勇馬は先頭集団の真ん中をキープ。

難波を走る選手ら(撮影・上山淳一)
難波を走る選手ら(撮影・上山淳一)

◆10キロ 先頭集団は74人、29分57秒で通過。服部は真ん中の位置をキープ。

◆11キロすぎ 最初の折り返し地点。集団は定方らいまだ約70人前後の大集団。

◆12キロすぎ 2つ目の折り返し地点。環状線弁天町駅付近を通過、先頭は68人の集団。安定したペースを刻む。

◆15キロ 44分59秒で通過。先頭は大正通へ、京セラドーム大阪横の大正橋を通過。

◆20キロ 59分59秒で通過。先頭集団は56人。現時点では昨年優勝者のペースを上回るタイム。

◆20キロすぎ 3度目の折り返し地点を通過。

◆中間点 1時間3分16秒で通過。

◆22キロ過ぎ 1時間6分ちょうどで通過。川内優輝らが走る先頭はまだまだ大集団でなにわ筋を通過。

◆25キロ 1時間15分ジャストで通過。ここでペースメーカー1人が外れる。定方は給水に失敗、先頭集団後方を走る。川内らが前方へ。

◆26キロすぎ 服部はほぼ位置を変えず集団の真ん中を維持。

◆27キロすぎ 大阪名物の通天閣付近へ、4回目の折り返しを通過。

◆28キロすぎ 最大高低差20mの険しいアップダウンがスタート。川内がペースを上げ集団の先頭に。

◆30キロ 1時間30分13秒で通過。ペースメーカーが外れる。

◆32キロ付近 細かいアップダウンが続く。川内は後方へ下がる。辻野恭哉(NTN)、Sモコカ、海外勢が先頭を引っ張る。山口武も海外勢の後ろで懸命の走りを見せる。

◆33キロすぎ 最後の折り返し。キロスが集団の先頭に立つ。

◆36キロすぎ ランナーは今里筋へ、ここから4キロの直線が続く。初マラソンの西山和弥(トヨタ自動車)が先頭集団。服部は先頭とは20秒差と後れを取る。

◆38キロすぎ 初マラソンの池田耀平(Kao)、西山が全体5位、日本人トップで走る。

◆40キロ 残り約2キロ。西山、池田ともに苦しい表情。2時間12秒、13秒で通過。

◆41キロ ラスト1キロ。優勝争いはV・キプランガット、H・キロスの2人に絞られる

◆ゴール 最後はスプリント勝負。最終盤でペースを上げたH・キロスが2時間6分1秒で優勝を果たした。日本人トップは西山が2時間6分46秒で6位。復帰戦となった服部は2時間9分46秒でMGC出場権獲得を逃した。

13位でゴールする作田(撮影・上山淳一)
13位でゴールする作田(撮影・上山淳一)
23位でゴールする畔上(左)(撮影・上山淳一)
23位でゴールする畔上(左)(撮影・上山淳一)
11位でゴールする吉岡(撮影・上山淳一)
11位でゴールする吉岡(撮影・上山淳一)
女子3位でゴールする渡辺桃子(撮影・上山淳一)
女子3位でゴールする渡辺桃子(撮影・上山淳一)
女子1位でゴールテープを切るH・ベケレ(撮影・上山淳一)
女子1位でゴールテープを切るH・ベケレ(撮影・上山淳一)
大阪府庁前で応援する、左からアン・ミカ、松本正義会長、山本剛史大阪市副市長、山中伸弥教授、応援団長の森脇健児(撮影・上山淳一)
大阪府庁前で応援する、左からアン・ミカ、松本正義会長、山本剛史大阪市副市長、山中伸弥教授、応援団長の森脇健児(撮影・上山淳一)
大阪府庁前を一斉にスタートする車いすの選手ら(撮影・上山淳一)
大阪府庁前を一斉にスタートする車いすの選手ら(撮影・上山淳一)
大阪城を横にスタートする選手ら(撮影・上山淳一)
大阪城を横にスタートする選手ら(撮影・上山淳一)

◆男子マラソン日本歴代5傑◆


選手名タイムコース
1鈴木健吾2時間04分56秒21年びわ湖毎日
2大迫 傑2時間05分29秒20年東京
3設楽悠太2時間06分11秒18年東京
4高岡寿成2時間06分16秒02年シカゴ
5土方英和2時間06分26秒21年びわ湖毎日

国内男子招待選手


選手名年齢所属自己ベスト(大会)
4モーセ・キベット26ケニア2:05:20(21年アムステルダム)
5アルフォンス・フェリックス・シンブ31タンザニア2:06:20(22年ミラノ)
6アヤド・ラムダセム41スペイン2:06:25(22年セビリア)
7メルハウィ・ケセテ37エリトリア2:06:36(21年アムステルダム)
8イーヨブ・ゲブレヒウィット・ファニエル30イタリア2:07:19(20年セビリア)
9スティーブン・モコカ38南アフリカ2:07:40(15年上海国際)
11定方俊樹30三菱重工2:07:05(20年東京)
12大六野秀畝30旭化成2:07:12(21年びわ湖毎日)
13カリウキ・サイモン 26戸上電機製作所2:07:18(21年びわ湖毎日)
14川内優輝35あいおいニッセイ同和損害保険2:07:27(21年びわ湖毎日)
15下田裕太26GMOインターネットG2:07:27(20年東京)
16大塚祥平28九電工2:07:38(20年福岡国際)
17作田将希26JR東日本2:07:42(21年びわ湖毎日)
18服部勇馬29トヨタ自動車2:07:27(18年福岡国際)