学生3大駅伝の初戦となる出雲駅伝(10月9日、出雲大社正面鳥居前~出雲ドーム前)の大会主催者は8日、区間エントリーを発表した。

昨季3冠の駒澤大(駒大)はハーフマラソンの日本人学生記録保持者の篠原倖太朗(3年)が1区、杭州アジア大会にも出場した佐藤圭汰(2年)が2区、鈴木芽吹主将(4年)が最終6区に入った。今年4月に新監督に就任した藤田敦史監督は「昨年は3冠を達成したが、今回はチャレンジャーとして、挑戦者として出雲に来ているつもりです」と意気込み、「キーマンについては昨年ゴールテープをきった鈴木芽吹。昨年は田澤(廉)という絶対的エースがいたが、本年度は鈴木がどこまで近づき、精神的支柱になれるか」と主将をキーパーソンに挙げた。

今年1月の箱根駅伝2位の中央大は、中野翔太(4年)を2区に抜てき。藤原正和監督は「駒澤を意識したシフト。(佐藤)圭汰シフトで中野をぶつけ、何とか競り勝ちたい」と起用理由を明かした。

5年ぶりの出雲路制覇を狙う青山学院大(青学大)は3大駅伝未出走の鶴川正也(3年)がアンカーに登録された。原晋監督は「今年は故障者がいなく、例年以上の取り組みができました」と手応え十分。さらに「野村、鶴川がキーマン」と挙げ、1区に登録された野村昭夢(3年)と鶴川の3年生2人の名を挙げた。

4年ぶり2度目の優勝を狙う昨年2位の国学院大は、伊地知賢造(4年)が3区、最終6区には平林清澄(3年)を配置した。前田康弘監督は「準優勝校のプライドを持って、4年ぶりのてっぺんを狙っていきたい。キーマンは上原、青木」と1、2区の選手を指名。「大きな大会で強い選手に挑んで、一皮むけてもらえたら面白い展開になる」と期待した。

昨年5位の順天堂大は東京五輪、世界選手権代表の三浦龍司(4年)を補員に置いた。注目の1年生、吉岡大翔は1区。長門俊介監督は「出雲は初出走の者が多い。チャレンジングな気持ちで戦っていきたい。学生は3位以内を掲げている。キーマンは吉岡」と見通した。

2年ぶり出場となる早稲田大は、伊藤大志(3年)、山口智規(2年)、石塚陽士(3年)の主力3選手を1区から並べた。就任2季目の花田勝彦監督は「5強の1強でも崩してトップ5には入りたい。キーマンは前半に並べた3人。他大学の主力といかに戦えるか」とにらんだ。

10月に開催される出雲駅伝は、11月の全日本大学駅伝、1月の箱根駅伝と合わせ、学生3大駅伝の1つとされており、全6区間(45・1キロ)で争われる。この日は区間エントリー6人と補員2人が登録され、当日の午前9時から同20分までに2人を変更可能。入れ替えは区間登録選手と補欠選手の交代のみで、区間登録選手間の交代はできない。

【出雲駅伝】区間エントリー一覧 駒大・鈴木芽吹は6区 順大・三浦龍司、中大・吉居大和は補員