東京マラソンが3日、都庁前~東京駅前・御幸通りで行われる。

今大会はパリ五輪男子代表の3枠目を懸けた最終選考会を兼ねており、設定記録(2時間5分50秒)突破&日本人最上位で内定。突破者不在の場合は、昨年10月のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)3位の大迫傑が内定する。

最後の1枠を懸けた最終決戦。フルマラソン134回完走の川内優輝(36=あいおいニッセイ同和損保)が重要ポイントを語った。

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川内はレースの重要ポイントの1つとして、最後の折り返し地点を挙げた。東京マラソンでは4回の折り返しがあり、最終は37キロ過ぎに待ち受ける。

そこに重ね合わせたのは、4位となった昨秋のMGC。35キロまで“大逃げ”した要因には、全6回の折り返しでの秘策があった。

「実はすれ違うたびにニヤって笑うようにしていたんです」

折り返しのたびに不適な笑みを浮かべ、後続をけん制していたのだという。

「笑っていれば、後ろの選手たちも『川内は余裕あるな。追わないといけない』と焦るかもしれない。無理をさせて、力を使わせる作戦でした」と打ち明ける。

ペースメーカー(PM)不在だったMGCと異なり、今大会は30キロまでPMがつく。そのため「効果は薄いかもしれないですが」と苦笑いするが、その分、選手のみで迎える最後の折り返しが鍵を握るという。

「そこで苦しそうな表情をしていれば、後ろの選手にチャンスを与えかねない。最後の折り返し以降は北風も吹くと思うので、そこでの余裕度が大事になります」

残り約5キロでの表情。それが勝敗のターニングポイントになるかもしれない。

◆川内はパリ五輪で補欠選手の可能性アリ

大迫がパリ五輪代表の3枠目に内定した場合、同4位の川内が補欠に選出される。代表選手が辞退となれば、五輪初出場の可能性もある。川内は今回の東京マラソンには出場しないが「補欠に決まれば準備をしっかりしたい」と気合十分。5月にバンクーバーマラソン(カナダ)、7月にゴールドコーストマラソン(オーストラリア)への出場を予定しており、独自の調整を進める方針を明かしている。

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