21年東京五輪1万メートル代表の安藤友香(29=ワコール)が、2時間21分18秒(速報値)で優勝した。

初マラソンとなった17年同大会でマークした自己記録(2時間21分36秒)を7年ぶりに更新。ただ、1月の大阪国際女子で前田穂南(天満屋)が記録した日本記録(2時間18分59秒)には届かず、今夏のパリ五輪代表権は逃した。

安藤は場内インタビューで「パリには行けないが、感謝の気持ちでいっぱいです。たくさんの人のお世話になって走れている」と感謝の思いを口にした。涙ながらに「7年ぶりに記録を更新できて、優勝で終えることができた。今日をスタートに頑張りたい」と誓った。

今大会はパリ五輪女子マラソン代表の3枠目を懸けた最終選考会。2キロ手前で早くも加世田梨花(ダイハツ)、鈴木亜由子(JP日本郵政G)、安藤友香(ワコール)の3人に絞り込まれた。

ただ、25キロ以降で日本勢がそろって遅れ始めた。30キロ地点で首位との差は30秒にまで開いたが、安藤は35キロ手前で加世田を振り切ると、さらに先頭を猛追。40キロ以降で先頭のユニスチェビチー・チュンバも抜き去った。

今大会で日本記録(2時間18分59秒)を突破する選手は現れなかったため、パリ五輪代表の最後の1枠は前田に決定。昨秋のMGC1位の鈴木優花(第一生命グループ)、同2位の一山麻緒(資生堂)を含めた3人が五輪に出場する。